こまちラボ・八戸市こどもまちなかIT部

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口笛を吹くキャラクター

八戸市博物館にメドツの取材に行ってきました!

《 目次 》
1. 河童ってどんな生き物?
2. メドツとは?八戸に伝わる河童の伝説
3. 「メドツが出るぞ」の看板について
4. メドツという名前の由来

(奥)八戸市博物館主査兼学芸員の小林 力(こばやし つとむ)さん
(手前)取材者:山田 琴葉(八戸市立第一中学校 2年生)

(奥)八戸市博物館主査兼学芸員の小林 力(こばやし つとむ)さん
(手前)取材者:山田 琴葉(八戸市立第一中学校 2年生)

河童ってどんな生き物?

「河童」という言葉が初めて登場したのは室町時代。

ですが、その存在がいつから知られていたのかはわかっていません🤔

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(1)身近な妖怪…?
川や海、池などの水辺に住んでいる妖怪で、全国各地に様々な呼び名で伝わっています。

(2)臓器を…。
水辺で泳いで遊んでいる子供を襲い、尻子玉と呼ばれる臓器を奪います。
※尻子玉を奪われてしまった人は、死んでしまう…と言われています😱

(3)相撲好きで、皿が乾くと…。
好きなものは「相撲💪」と「きゅうり🥒」
頭の皿が乾くと死んでしまう、という言い伝えがあります。

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一見、恐ろしい妖怪にも見えますが、映画や広告に使われるなど、
日本の中では意外と身近な妖怪なのかもしれませんね😊

メドツとは?
八戸に伝わる河童の伝説

昔、八戸市の田向・南類家周辺には、
水田が広がっており、事故が多発していました。

そこで事故を防ぐため『河童がいる』という伝説を作り、

水に近づかせないように 河童をメドツと言い換え、
『メドツが出るぞ😨❌』看板を設置したそうです。

「メドツが出るぞ」の看板について

* 1976年(昭和51年)→ 設置
田向、舘越稲荷神社⛩️の付近に設置されていました。

* 2015年(平成27年)→ 撤去
開発によって、用水路や川がなくなったため「メドツが出るぞ」の看板も撤去されました。

撤去された看板。現在は八戸市博物館に展示されています。
不気味な雰囲気を醸し出していて、怖いです😨

撤去された看板。現在は八戸市博物館に展示されています。
不気味な雰囲気を醸し出していて、怖いです😨

メドツという名前の由来

看板を立てた当時、
お酒の広告🍶や、映画🎬のキャラクターとして使われていたこともあり、
河童には、『怖いイメージ』がありませんでした。

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「河童が出るぞ」という看板では、
逆に興味をそそられ、近づいてしまう人も出てくるのではないか…。

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そう考えた人々は、

あえて「メドツ」という、聞き馴染みのない、

得体のしれない言葉にすることで、怖いイメージをもたせ、
用水路や川に近づかないように教えたといいます。

博物館に展示されている、メドツの像。きゅうり🥒を持っています。

博物館に展示されている、メドツの像。きゅうり🥒を持っています。

八戸の妖怪や幽霊を紹介したマップ

八戸の妖怪や幽霊を紹介したマップ(博物館に展示)の前で、話を聞く様子。
メドツ以外にも八戸の伝説がたくさん示されています。
他の伝説も面白そうで、興味が出ました😆

初めての取材ドキドキ(・ω・;)

博物館受付での様子
初めての取材ですごく緊張しています笑

博物館受付での様子
初めての取材ですごく緊張しています笑

博物館での取材の様子
八戸市博物館主査兼学芸員の小林さんがとても丁寧に教えてくださいました。

博物館での取材の様子
八戸市博物館主査兼学芸員の小林さんがとても丁寧に教えてくださいました。

本を見ながら話を聞く様子。
細かく説明してくださって、すごくわかりやすかったです☺️

本を見ながら話を聞く様子。
細かく説明してくださって、すごくわかりやすかったです☺️

メドツの看板のマグネット

博物館で購入できるメドツの看板のマグネット。
意外とリアルでびっくりしました∑(⊙∀⊙)

博物館で買えるよ!

博物館で買えるよ!

八幡川原(やわた がわら)の「一太郎」
『八戸市博物館 かっぱ展 特別展図録より』

八戸市博物館さんから こちらの本『八戸市博物館 かっぱ展 特別展図録』の内容の掲載OKの許可をいただきました!

せっかくですので本の一部を紹介します!



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昔々、

新田八幡宮の西を流れる新井田川に八幡川原があり、

「一太郎」と呼ばれるメドツが住んでいました。

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ある日、新田八幡宮で
お祭りが行われることになりました。

そのお祭りの前日、
村中から力自慢の男たちが集まり、
相撲大会が行われました。

いよいよ決勝戦。
その時、村では見かけない若者が
飛び入りで参加してきました。

小さく痩せた体。
その体からは想像できない強い力。

力自慢の男たちは、どんどんその若者に倒され、
とうとうこの若者が優勝してしまいました。

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「悔しい!なんであいつはあんなに力が強いんだ!?」
「なんだか怪しい。調べてみよう!」

村の男たちは、若者を追いかけることにしました。

優勝した若者は、
「人間どもは馬鹿だなあ。おいらの腕は引っ張ればすぐに抜けて負けちゃうのに。」

と言いながら、八幡川原のかわの中に入っていったので、

「この若者は人間に化けて、相撲を取りに来ていたメドツだったんだ!」
と男たちは気づきました。

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いよいよお祭り当日。

またまた相撲大会が行われ、
ついに優勝者が決まろうとしたその時、
昨日の若者が土俵に上がってきました。

相手は、村一番の力自慢と言われている春吉。
「はっけよーい、のこった!」

戦いの火蓋が切られたその瞬間、
春吉は若者の右腕を掴み、
グイグイと引っ張り回しました。

「痛い!苦しい!」

若者の腕は抜け、
もとのメドツの姿に戻ってしまいました。

勝負はもちろん、春吉の勝利!
相撲大会は、春吉の優勝で幕を閉じました。

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その日の夜、春吉の家に突然、
思わぬ来客がありました。

「おいらはメドツの一太郎です。
もう悪いことはしないと誓います!
なので、腕を返してはもらえないでしょうか?」

一太郎は春吉にお願いしました。

可哀想に思った春吉は、
一太郎に腕を返してあげることにしました。

「もう悪いことはするなよ。お前、好きな食べ物は?」と尋ねると、
一太郎は「きゅうりです。」と答えました。

春吉はそれを聞いて、
「では毎年お前にきゅうりをあげよう。」
と約束したそう。

*********

八幡川原( やわたがわら)の「一太郎」
『八戸市博物館 かっぱ展 特別展図録より』

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八戸市博物館にある、かっぱ展の概要をまとめた本『八戸市博物館 かっぱ展 特別展図録』
※現在は廃版になっています。

八戸市博物館にある、かっぱ展の概要をまとめた本『八戸市博物館 かっぱ展 特別展図録』
※現在は廃版になっています。

取材先

[ 名称 ]
八戸市博物館

[ 住所 ]
〒039-1166 青森県八戸市根城東構 35−1

[ 営業時間 ]
9:00~17:00(入館は16:30まで)

[ 定休日 ]
毎週月曜日(ただし第一月曜日および祝日の時は開館)

※2025年2月時点の情報です

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プロフィール

PROFILE
PROFILE

(1)参加しようと思った理由

  • 八戸市こどもモニターという活動の中でこの部活を知り、学校での活動や自分自身の成長に繋がると思い、参加を希望しました。

 

(2)IT部で取り組もうとしている内容

  • 「メドツ」という八戸の河童の伝説について、調べていこうと考えています。

 

(3)活動を通して期待すること

  • 自分で魅力的なホームページを作ることが出来るようになったり、もっと自主的に行動できるようになったりすることです。
アイコン 山田 琴葉(やまだ ことは)
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